Identory徹底レビュー2026

7.2/10 編集部評価

Identoryは、マルチアカウント運用のプロ向けのプレミアムなアンチディテクトブラウザです。実在するデバイス構成の大規模なデータベースからプロファイルを作成し、iPhone、iPad、Androidデバイスをエミュレートします。Cookieの自動ウォームアップや、Puppeteer、Playwright、CDPによる自動化にも対応しています。メンテナンスが行き届いており、Windows、macOS、Linuxで動作しますが、価格は高めで、プランは月額$89からです。無料プランも無料トライアルもありません。モバイル機能とウォームアップ機能が必要な経験豊富なユーザーには意味のある選択肢ですが、それ以外の多くのユーザーには、他のツールのほうがコストパフォーマンスに優れるでしょう。

Identoryの概要

項目Identory(2026年10月確認)
対応プラットフォームWindows(x64)、macOS(IntelおよびApple silicon)、Linux(x64)
無料プラン・トライアルなし。10日間のStarterプランが$49
有料プランBase $89、Advanced $119、Premium $149(月額)
長期契約3か月で5%オフ、6か月で10%オフ、12か月で15%オフ
プロファイル全プランで無制限
モバイルプロファイルiPhoneとiPadは全プラン、AndroidはAdvancedから
自動化Puppeteer、Playwright、CDPに対応したAPI(Premiumのみ)
確認した最新リリースバージョン6.6.0(2026年9月)、Chromiumコアのアップデート(2026年10月)

Identoryの主な機能

リアルなフィンガープリント:

Identoryは100万件を超える実在のハードウェアとソフトウェアの組み合わせのデータベースを利用しているため、プロファイルはランダムなパラメータの寄せ集めではなく、本物のデバイスのように見えます。このデータベースは拡大を続けており、たとえば2026年7月にはApple M5のハードウェア構成が追加されました。

完全なプライバシー:
プロファイルデータはローカルに保存され、Identoryによると、アプリは隠れたリクエストやテレメトリを一切送信しません。TOR経由でアプリを起動し、サインインすることもできます。

モバイルデバイスのフィンガープリント:
iPhoneとiPadのブラウザベースのエミュレーションは全プランに含まれ、AndroidプロファイルはAdvancedプラン以上で利用できます。モバイル広告の確認やモバイルファーストのプラットフォームで役立ちます。

無制限のブラウザプロファイル:
どのプランでもプロファイル数は無制限で、それぞれが独自のCookie、キャッシュ、設定を持ちます。アプリは100以上のプロファイルを同時に実行できるように設計されています。

API対応の自動化:
Premiumプランでは、プロファイルをプログラムで作成し、Puppeteer、Playwright、Chrome DevTools Protocolで操作できます。アカウント作成、データ収集、キャンペーンの監視に適しています。

使いやすいインターフェース:
数回のクリックでプロファイルを作成でき、各項目はフィンガープリントのデータベースから自動的に入力されます。

プロファイル一括生成ツール:
Advancedプラン以上では、一括生成ツールで数十から数百のプロファイルを一度に作成できます。

Cookieウォームアップ:
Warm upロボット(Advanced以上)は、各プロファイルで実際のユーザーの行動を模倣します。Googleで検索し、結果をクリックし、カーソルを動かしてスクロールすることで、新しいプロファイルを使い込まれたもののように見せます。2026年9月のアップデートでは、このGoogle検索の動きがより自然になりました。Premiumでは高度なウォームアップモードも利用できます。

プロキシリストツールとプリセット:
Premiumには、プロキシを一括管理するプロキシリストツールと、プロファイル設定を再利用するためのプリセットが含まれています。読み込むプロキシが必要な場合は、FloppyDataが$1/GBというお手頃な選択肢です。1つの残高で、レジデンシャル、モバイル、データセンターのいずれのトラフィックにも使えます。開示:GologinとFloppyDataはcross-browser.orgの商業パートナーです。パートナーの全リストは概要ページをご覧ください。

クロスプラットフォームアプリ:
IdentoryはWindows、macOS(IntelおよびApple silicon)、Linuxで動作し、台数に制限なくインストールできます。複数のデバイスで同時に使用するには、追加シートが必要です。

自動テスト:

Identoryによると、すべてのアップデートは、Pixelscan、CreepJS、BrowserLeaksといったチェッカーや、Cloudflare、DataDome、Akamaiなどのボット対策システムをカバーする自動テストスイートを通過しています。リリースノートからも、この取り組みの実態がうかがえます。2026年5月のアップデートではFingerprintJS Proでの検出が修正され、ChromiumコアとOSのバージョンデータベースは数週間ごとに更新されています。

Identoryの長所と短所

長所:

  • リアルなフィンガープリント:100万件を超える実在のデバイス構成のデータベースを備えています。
  • 強力なモバイルエミュレーション:iPhoneとiPadは全プランで、AndroidはAdvancedから利用できます。
  • プロファイル無制限:どのプランでもプロファイル数に上限がありません。
  • 便利な追加機能:Cookieウォームアップロボット、一括生成ツール、使い捨てプロファイル、高度な起動・停止オプションがあります。
  • プライバシーの選択肢:ローカルデータ保存とTORに対応しています。
  • 頻繁で透明性の高いアップデート:英語とロシア語で詳細なリリースノートが公開され、コアは数週間ごとに更新されます。

短所:

  • 価格が高い:プランは月額$89からで、多くの競合ツールの最安プランの料金の数倍です。
  • 無料プランもトライアルもない:最も安く試す方法は、10日間のStarterプラン($49)です。
  • 主要機能が上位プランに限定:AndroidプロファイルとウォームアップにはAdvanced($119)、APIにはPremium($149)が必要です。
  • チーム利用のコストがかさむ:追加シートは1席ごとにプラン料金の30%〜50%かかります。

Identoryの主な活用例

デジタルマーケティングと広告
メディアバイヤーは、Facebook、Google、TikTokの広告アカウントを別々のプロファイルで管理し、地域ごとにキャンペーンをテストできます。

ECの運営
販売者は、アカウント同士が関連付けられることなく、複数のAmazon、Etsy、Shopifyのストアを運営できます。

ソーシャルメディア管理
代理店は多数のクライアントのプロファイルを管理でき、ウォームアップ済みのCookieによって新しいアカウントも実績のあるアカウントのように見せられます。

Web開発とQAテスト
開発者は、デスクトップとモバイルのデバイスプロファイルや各地域でサイトをテストできます。

市場調査とデータ収集
調査担当者は、個別のフィンガープリントとプロキシを使って地域をまたいでデータを収集でき、Premiumではそれを自動化できます。

暗号資産とアフィリエイトのアカウント
取引所、ウォレット、アフィリエイトネットワークのアカウントを、分離されたプロファイルで管理できます。

Identoryの料金とプラン

Identoryの料金は、2024年のレビュー以降変わっていません。各プランは1、3、6、12か月から選べ、長期契約では5%、10%、15%割引になります。料金は2026年10月に確認したものです。

  • Baseプラン(月額$89):デスクトップ、iPhone、iPadのプロファイル、定期アップデート、標準サポートが含まれます。12か月契約では月額約$76です。
  • Advancedプラン(月額$119):Androidプロファイル、一括生成ツール、ウォームアップロボット、高度な起動・停止オプション、使い捨てプロファイルが加わり、優先サポートが付きます。12か月契約では月額約$102です。
  • Premiumプラン(月額$149):高度なウォームアップ、プロキシリストツール、プリセット、APIが加わり、プレミアムサポートが付きます。12か月契約では月額約$127です。
  • Starterプラン(10日間$49):Premiumの全機能を含む有料のテストプランです。無料トライアルではありません。

各プランには1シートが含まれます。複数のデバイスでIdentoryを同時に使うために必要な追加シートは、最初の2席がプラン料金の50%、3〜5席目が40%、6席目以降が30%です。各プランの比較は次のとおりです。

機能/プランBase(月額$89)Advanced (月額$119)Premium(月額$149)Starter(10日間$49)
含まれるシート数1111
プロファイル無制限✔✔✔✔
定期アップデート✔✔✔✔
サポート標準優先プレミアムプレミアム
デスクトッププロファイル✔✔✔✔
モバイル(iPhone/iPad)✔✔✔✔
Androidプロファイル✘✔✔✔
一括生成ツール✘✔✔✔
ウォームアップ(Cookieロボット)✘✔高度高度
高度な起動・停止✘✔✔✔
使い捨てプロファイル✘✔✔✔
プロキシリストツール✘✘✔✔
プリセット✘✘✔✔
APIと自動化✘✘✔✔

オンラインでの評判

Identoryに関する第三者のフィードバックは、今も多くありません。2026年10月時点でTrustpilotのレビューは1件のみで、知名度の高いツールとユーザー満足度を比較するのは困難です。Identoryは自社サイトでユーザーの声を公開していますが、第三者による検証は受けていません。

一方で、当サイトの最初のレビュー以降、同社の透明性は高まっています。現在は英語とロシア語で詳細なリリースノートを公開し、APIのドキュメントを一般公開し、ライブチャットとTelegramでサポートを行っています。更新ペースも安定しており、2026年9月にバージョン6.6.0、続く10月にChromiumコアのアップデートがリリースされました。Identoryを検討しているなら、月額プランを契約する前に自分のワークフローで確かめる最も安全な方法は、$49のStarterプランです。

ツールの実際のスクリーンショット

こちらは、初回レビュー時に撮影したWindows版Identoryのスクリーンショットです。

  • 起動画面

Identoryを初めて起動すると、無料トライアルがないため有料プランの選択を求められ、必要なコンポーネントがダウンロードされます(右下の「Downloading Components」を参照)。

  • 設定画面

この画面では、TOR、チームでの作業、デフォルトのプロファイルなどを設定できます。

検討に値する代替ツール:Gologin

Identoryの最安プランが$89という料金、無料トライアルがない点、Premium限定のAPIが障害になる場合は、当サイトのイチオシであるGologinをお試しください。3プロファイルまで使える永久無料プランがあり、有料プランは10プロファイルで月額$9から(年払いなら月額$4.50)です。すべての有料プランにチームメンバーとプロファイル共有が含まれます。各プロファイルには大規模なデータベースから一貫したフィンガープリントが割り当てられ、アプリはWindows、macOS(IntelおよびApple silicon)、Linux、Androidをカバーし、Cloud Browserを使えば何もインストールせずにプロファイルを実行できます。自動化はREST API、Puppeteer、Playwright、Seleniumに加え、AIエージェント向けのBrowser MCPサーバーで利用できます。詳しくはGologinレビューをご覧ください。

まとめ

Identoryは、高機能でメンテナンスの行き届いたアンチディテクトブラウザです。リアルなフィンガープリント、強力なモバイルエミュレーション、Cookieウォームアップロボット、無制限のプロファイル、3つのデスクトッププラットフォームへの対応により、経験豊富なマルチアカウント運用のプロにとって本格的なツールとなっています。頻繁で詳細なリリースノートは、開発の活発さに対する以前の疑問にも答えるものです。

ネックは依然として価格です。無料プランもトライアルもなく、プランは月額$89から$149で、最も便利な機能は上位プランに集中し、追加シートによってチームのコストはさらに膨らみます。第三者のレビューが少ない点も気になります。Identory固有の機能が必要なら、Starterプランで試してみてください。複数アカウント用の信頼できるプロファイルが主な目的であれば、Gologinのようなより安価なツールでも、はるかに低いコストで対応できます。

よくある質問

Identoryはどんな人に向いていますか?

Identoryは、リアルなフィンガープリント、モバイルプロファイル、ウォームアップツールを求め、月額$89からのプランを許容できる、経験豊富なマルチアカウント運用のプロ(メディアバイヤー、EC販売者、自動化の開発者など)に向いています。

無料トライアルはありますか?

いいえ。Identoryには無料プランも無料トライアルもありません。テスト目的であれば、Premiumの全機能を含む10日間のStarterプランを$49で購入できます。

Identoryの料金はいくらですか?

Baseは月額$89、Advancedは月額$119、Premiumは月額$149で、3か月・6か月・12か月の契約ではそれぞれ5%、10%、15%割引になります。チーム向けの追加シートは、1席あたりプラン料金の30%〜50%です。料金は2026年10月に確認したものです。

Identoryで自動化は使えますか?

はい、Premiumプラン(またはテスト用のStarterプラン)で利用できます。プロファイルのプログラムによる作成と、Puppeteer、Playwright、Chrome DevTools Protocolによる自動化に対応しています。

Identoryはどのプラットフォームに対応していますか?

IdentoryはWindows(x64)、macOS(IntelおよびApple silicon)、Linux(x64)で動作します。プロファイルでは、全プランでデスクトップ、iPhone、iPadのデバイスをエミュレートでき、AndroidはAdvancedプラン以上で利用できます。